はじめに
統計学では、データを分析して母集団の特徴を明らかにすることが重要です。その中でも「区間推定」は、サンプルデータ(標本)を用いて母集団の特性を範囲で推定するための基本的な手法です。本記事では、区間推定の基礎から具体例までを詳しく解説します。
母集団や標本についても理解したい場合は、こちらの記事もオススメです。(記事:母集団と標本とは)
統計的推測とは
統計的推測は、以下の2つの方法に分類されます。
- 点推定:サンプルデータを基に、母集団の特性(例えば母平均や母比率)を1つの値で推定する方法。
- 区間推定:母集団の特性が存在する可能性のある範囲を推定する方法。
これらの推定を通じて、データから母集団に関する有益な情報を引き出すことが可能です。
点推定とは
点推定は、母集団の特性を1つの具体的な値で推定する方法です。一般的に以下のような統計量が使われます。
- 母平均の点推定値として、標本平均を使用。
- 母分散の点推定値として、標本分散を使用。
例として、標本データが[90, 100, 110, 95, 105]のような売上額(単位:万円)だったとします。
このデータの平均値を母平均の点推定値として計算します。
したがって、この標本データに基づく母平均の点推定値は100万円となります。
区間推定とは
区間推定は、母集団の真の値(母平均や母比率など)が含まれると考えられる範囲を推定する方法です。この範囲を「信頼区間」と呼びます。
今回の区間推定を用いて母集団の真の値(例えば母平均)が、その信頼区間内に含まれる確率が〇%であるということを示すことができます。
区間推定を使うことで、データ分析の結果に不確実性を考慮した上での推測が可能になります。単なる「平均値」や「割合」といった1つの値だけではなく、推定結果にどの程度の誤差があるのかを明示できるため、より信頼性の高い意思決定が可能になります。
母平均を区間推定する方法(母集団が正規分布で標準偏差が既知の場合)
母平均の信頼区間は以下の式で計算されます。
ここで、
- 標本平均:標本の平均
- 信頼係数 :母集団が正規分布で95%信頼区間を求める場合は、1.96
- 標準誤差:\( \frac{\text{母集団の標準偏差}}{\sqrt{\text{サンプルサイズ}}} \)
ちなみに信頼係数について、90%信頼区間の場合は1.64、99%信頼区間の場合は2.58を使います。
母平均を区間推定する具体例
ある商品の売上データ(サンプル数50件)から、以下の値が得られたとします。
- 標本平均:100万円
- 信頼係数:1.96(母集団が正規分布で95%信頼区間の場合)
- 母集団の標準偏差:15万円
その場合の母平均の信頼区間は、
この結果、母平均が95.85万円から104.15万円の間にあると95%の信頼を持って推測できます。
まとめ
区間推定は、母集団の特性を範囲で示すことによって、データ分析の精度と信頼性を高める重要な手法です。世論調査や品質管理、医学研究など、さまざまな場面で活用されており、データに基づく意思決定を支える基盤となります。
区間推定を学ぶのにオススメの方法
書籍:統計学入門
下記の書籍にMatplotlibやseabornの可視化処理がまとめられているので、実践的なコードの書き方を確認するのもオススメです。
スクール:現役データサイエンティストに教えてもらう
区間推定は統計学において非常に重要な分野になります。難しいと感じる場合は、相談しながら進められるスクールもオススメです。




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